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伝えたいこと2020 Vol.01


学びの型
石橋健一
大学とはみなさんにとって、どのような存在なのでしょうか。就職する前に、教育を受ける時期であることは間違いありません。また、大学は、みなさん自身が授業履修パターンを組むことができるので、興味関心がある授業を履修することや、週休3日となるように授業履修パターンとすることも自由にできます。そこで、改めてみなさんに問いかけます。「なぜ、大学に進学したのですか?」。様々な答えがあるだろうと思います。そこで、一つの事実を提示したいと思います。みなさんが生まれてから高校を卒業するまでに、公立高校の場合で2千万円台半ば、私立高校の場合で3千万円を超えています(家庭教育費<習いごと、塾など>や学校外活動費は、上表の試算には含めていません。出典:金融庁広報中央委員会)。また、大学を卒業するまでに、私立大学文系の場合、自宅生で750万円、自宅外生で1,030万円が必要になると試算されています(出典:金融庁広報中央委員会)。みなさんは、これらの事実をどのように考えますか。

4年間の学生生活時間(35,040時間!)を、どのように過ごすかはみなさんの手に委ねられています。例えば、ITパスポートの資格を取得するためには、基礎的な知識がある程度ある人ならおおよそ100時間程度と言われています。では、ITパスポートの資格を取るために参考書を買って、目次に従って順番に取り組めばよいのでしょうか。4年間の学生生活は約3.6万時間と膨大に思えますが、限りがある(有限時間)ことを考えると、より分からない出題範囲に学習時間を振り分けることで合格の可能性が高くなります。つまり、ITパスポート合格という目的を達成するために、自分自身の実力を分析し、自分自身の有限な資源である時間を配分し、効率的な学習プランを設計し、実行することが必要となります。このように目標を立てて、目標達成のプロセスを考え、行動することを目的志向型(ゴールオリエンテッド型)といいます。どんな些細なことでもよいので、目標達成日を決めて、計画を立て、行動を行ってみてください。もし、目標達成日に目標が実現できなかった場合には、「なぜ、目標が達成できなかったか」を分析し、計画を修正し目標達成のために行動してください。これこそ、総合政策学部の授業で常に問われるPDCA(Plan-Do-Check-Action)です。まずは、皆さんの身近な目標を達成するプロセスで体験し、習得をしてください。

出典
金融広報中央委員会、「大学生のための 人生とお金の知恵」、2019
 https://www.shiruporuto.jp/public/data/lecture/daigakusei/pdf/daigakusei.pdf