近年、深層学習（ディープラーニング）が注目され、AIブームが到来しています。このブームは、人間の脳を再現したニューラルネットワークと呼ばれる技術に牽引されています。ニューラルネットワークは、1940年頃に原型が開発され、改良を繰り返し、画像生成や対話型のAIに発展しました。さらなる発展を遂げるために、多くの大型プロジェクトが展開されています。また、産業界を中心にAIを活用した製品・サービスの実用化も進められ、市場規模が急速に拡大しています。AIに興味がある学生も多いのではないでしょうか。

深層学習は、2010年頃に開催された画像認識の競技会で注目され、ブームが到来しました。当時の私は大学生で、音声認識の研究をしていましたが、多くの研究機関が深層学習の研究に着手し始めたことを覚えています。深層学習をいち早く取り入れ、開発を有利に進められた企業は多くの利益を上げています。また、深層学習は情報科学以外の学問分野でも活用されていますが、深層学習をその学問分野に初めて導入した研究は注目を集めています。以上より、産業界・学術界で活躍するには、物事に敏感に反応できる「瞬発力」が求められると確信しています。私自身、優れた瞬発力を有している訳ではないのですが、当時の変化をみてきた側の人間として、学生の皆様に「伝えたいこと」を述べました。

最後になりますが、総合政策学部では、ニューラルネットワークを学ぶ機会があります。AIや情報系分野について積極的な学習をお願いします。